前回の記事の最後に、今回のタイトルについてふれたので「水カン」の続き。
いったい何のことかというと、まずは曲を聴いてほしい。
インパクトのあるアニメーションと歌詞で話題をよんでいるであろう「桃太郎」、水曜日のカンパネラの独特な世界観の解釈が強烈な印象だ。
桃太郎
ここでふと気付いたことがある。
曲中の歌詞で、
「PCエンジンbyハドソン 毎日遊べる夏休み イージーモードのエブリデイ 高橋名人 バンゲリングベイ 天外魔境Ⅱ」
という無視できない箇所があった。
だって、
まだ生まれてないやろ!
と思ったからだ。
調べてみたところ、
あまりにメルヘンな歌詞だったのでてっきりコムアイが作詞の担当をしていると思ったら、どうやらそれもケンモチヒデフミが主に担当しているらしい。
嘘でもいいからクレジットはコムアイにするべきだったのではないか?
それも優しさというものであろうと思う。
はっきり言って、これではただのオッさん達が作り出した世界を演じているだけに見えてしまう。
ともあれ、実際にコムアイは不思議ちゃんであることにかわりはない
高校生の時に資本主義に嫌気がさして、チェキを片手に社会主義国であるキューバに行って、同年代の若者に人生のルールを学んでみたり、
なぜか鹿の解体を習得して、山梨にて解体ツアーをやってみたりしている。
そんな破天荒で不思議なキャラクターだったからこそ、Dir.Fの目にとまり音楽のキャリアが0なのにもかかわらず「水曜日のカンパネラ」というユニットが結成されることになったのだろうと思う。
その彼女の世界観をオッさん達が代弁するかたちで曲が構成されていると願いたい。
たしかにキャラクターは大事だ。売れるために必要な要素ではある。
「sekai no owari」というバンドも最初の頃はテレビ出演する毎に、ボーカルの人が「医者になる勉強をしていたが、ことの弾みですべて忘れてしまった」というのが謳い文句になっていた。普通に考えて忘れてないでしょ。メンヘラ男子というのが今っぽい。
「水カン」はハウス、テックハウスのサウンドをトップチャートにランキングさせている時点で功績は大きいと思う。
ハウスとラップの組み合わせ、しっかりしたトラックに意味不明な歌詞、普通の女子っぽいのにブッとんだ内面がはみ出してしまっている人間性とか何かと違和感が多い。
だからこそ、次はなにがあるのか予測できない面白さを期待させてくれる新しいタイプのアーティストだ。