音楽の歴史は有史以前まで遡る。
声さえ発することができれば歌うこともできるし、
石や気を「カツカツ」叩くことでビートも刻める。
大昔の祈祷師が雨乞いなどの祭り事でも音楽は必須だった。
音楽をただのエンターテイメントと捉える人もいるだろうし、
生きる上で重要な産物として扱う人もいる。
OKI DUB AINU BANDはアイヌ民族の伝統弦楽器である”トンコリ”を使用することで、新たなサウンドを生み出し、説得力をもたせている貴重なアーティストだ。
トンコリという楽器
トンコリは樺太アイヌの楽器で、5弦の琴のような楽器。日本の琴との共通点はない。
3弦や6弦のものもあるらしい。
他にも別の地域のアイヌ民族に”カー”という同じような楽器が存在したが、現在までに伝承が途絶えた。
ギターとは違って、写真のように直線的な作り。
そしてフレットもなければ、指で音程を変えることもなくハープのように奏でる。
つまり5音しか音がでないため、曲によってトンコリを変えることになる。
OKI DUB AINU BAND
アイヌの血を引く、トンコリの奏者であるOKIを中心に結成されたバンド。
そのトンコリをエレキに改造し、ドラムには沼澤 尚も起用され、そうそうたるメンバーで形成されている。
世界各国をツアーで周り、ライブの時にはアイヌの伝統衣装で出演するのだが、その姿が頼もしくてカッコイイ。
アイヌ語の歌が新鮮だ。
ちなみに北海道の地名のほとんどがアイヌ語らしい。
日本は小さい国ではあるが、大和民族や琉球民族、そしてアイヌ民族などのルーツが存在していることをあらためて認識させられる。
OKI DUB AINU BANDのライブは独特なグルーヴを放つ。是非ともライブに足をはこんでほしい。
ライブが上手いアーティストが本物のミュージシャンというものだ。