洋楽ばかりに傾倒していた僕の目を日本に向けてくれたバンド「FISHMANS」
彼らの存在を知ったのは「空中」「宇宙」をリリースした後のことだったが、当時のインパクトは強烈だった。
レゲエ、ダブのサウンドに日本語の歌詞がのっかった曲は今でも少ない。
レゲエというと、周りではダンスホールレゲエが浸透していてあまり印象が良くなく、聞くとしたらボブマーリーやピータートッシュに限られていた気がする。
日本語の歌詞で、のんびりと平和的なサウンドであり今でも頻繁に聴いている。
代表曲がカバーされたりと、きっとこの先も残っていくだろう。
心残りなのは、ボーカル、ギターの佐藤伸治が存命のうちに彼らのライブに行けなかったことだ。
FISHMANSはレゲエなのか?
レゲエについて少しふれてみよう。
説明が荒すぎてレゲエマンに怒られてしまいそうだが、そこは許してほしい。
ルーツレゲエだと「Jha,バビロン、ガンジャ」などについて唄い、スカの影響を受けておりそのBPMを遅くしたようなサウンドである。ダンスホールだと下品な歌詞や、ギャング性の強い力を誇示した歌詞で表現することに徹底している。(日本のオリコンでレゲエといわれているものについてはふれない)サウンドもルーツレゲエのそれとは全く違う。
日本で知られているこの二つのレゲエは全くの別物であり、共通しているのはジャマイカン・ミュージックであるということ。
つまり、ジャマイカで生まれたジャマイカ色が強い音楽そのものが広い意味でレゲエとよばれても過言ではない。
だからフィッスマンズもレゲエではなく、サウンドをとりいれたオリジナルなジャンルである。そこは間違ってはいけない。
しかもジャンルに囚われることなくエレクトロニカの要素を取り入れてみたりと、なんともフワフワしたバンドなのである。
フワフワしているのに方向性を間違わずにフィッスマンズらしさを失わない、それが彼らの凄さなのだと思う。
うん、やっぱりよくわからない。彼らのジャンルはFISHMANSなのだ。