toe(トー)というバンドをご存知だろうか?
2000年に結成された日本が世界に誇る日本のポストロックバンドである。
昨年のFUJI ROCK FESTIVAL 2015にも出演しており、たとえ知らなかったとしても圧巻のステージを目の当たりにして衝撃を受けた人もいるはずだ。
「toe」というのは一風変わった名であるが由来については正式に公表されておらず、直訳すると「つま先」という意味だ。
発表している曲名も個性的かつ秀逸なだけにきっと深い意味があるのだろう。
複雑なパートが共鳴するように絡み合う圧倒的なライブパフォーマンス
パフォーマンスといっても観客を喜ばせるためにやっているのではなく、演奏を奏でるために心臓から音色を絞り出しているように見える。
ほとんどがインストで構成されていて、たまにギターの山嵜廣和さんのボーカルが添えられる程度に入るだけだが、まるで曲自体が叫んでいるかのよう。
まさに寿命が縮まってしまうほど全身を使って音楽を表現している。
ドラムやギターの手の動き、そのたった一振り毎に全てを注ぎ込んでいるようだ。
だからこそオーディエンスを魅了して止まない。
感動せずにはいられないのだ。上手、下手云々の話ではない。
もしも他のバンドが曲をコピーして演奏したとしても絶対に同じような表現はできないだろう。感情をコピーすることなんてできないからだ。
日本はもとより海外でも評価されている
特にアメリカやカナダなどで人気が高く、近年ではヨーロッパまでそれが派生している。実際にfacebookやyoutubeを見ても海外からのコメントが多い。
しかしメンバーの全員が他に仕事をしており、スケジュールは1週間程度しか組むことができず十分にツアーを周ることができないというところが彼らの面白いところ。つまり、toeはライフワークなのである。
このようなバンドが売れないのは現状、”お金にならない”ということ。
カラオケ大国の日本だから仕方のないことかもしれないが、なにもAKBやエグザイルが売れてはいけないということではなくて、海外のトップチャートみたいにPOPsからHIP HOP、エレクトロまで、もっとバラエティーのある売れ方をしても良いと思うだけだ。
はっきりいって今の状況は気持ち悪い。
根本であるサブカルチャーに規制をかけておいて、ダンスが義務教育のカリキュラムに取り入れられる。なのにクラブには規制をかけようとしてみたり。
ダンスを教えておいて、一体どこで踊れというのか?学芸会で披露し終わったらその道を断たれてしまう。
サブカルチャーのわからない爺さん達に認めさせるにはメディアに踊らされずにそれぞれの需要をはっきりと示していくしかない。